第4回 される人
「される人」という人々がいます。
話をすると、すぐ分かります。
語尾が、「される」だからです。
「彼に、それはダメだって言われたんです。」
「就職したら、条件が全然違って。だから、違うって言ったら、
そういうこともあるって言われて・・」
「上司に、すぐやれって言われて・・言う通りにしてたら、
今度は部長にそんなものはいいと言われて・・」
下手をすると、
「彼に褒められたんですけど、おかしいと思います。」
なんてのまで出てきます。
彼女彼らに特徴的なのは、ずーっと「される」話が続き、
いつまでたっても自分が「する」話が出てこないことです。
ーなるほど・・で、あなたはそれでどうしたの?
と聞くと、彼らは、少し、キョトンとします。
「え、だから、言われた通りに・・」
ー何故?
「何故って・・言われたから・・」
たまには、
「だから、嫌だって言いましたよ。」と、言うのも出てきます。
ーそれで?
「全然、聞いてくれないんです。」
ーで?
「辞めました。」
彼らの人間関係は、なかなか続きません。
「される」人々の共通点は、自分が「する」ことで、誰かが自分を
「責めたり」「怒ったり」「見下したり」することにとても怯えていることです。
ですから、自分の主権と責任を放棄し、行動も判断も相手に委ねてしまいます。
そうすると、自分のして欲しくないことを相手がすると「される病」が発動し、
自分のしてほしいことを相手がしないと「わかってくれない」
「言ったのにしてくれない。」
などといった「くれない病」が発動します。
「される病」も「くれない病」も、自らを放棄するため起こってくる病です。
そして、自分の願いを叶えるために、「被害者」となって不当を訴え、
相手をコントロールしようとします。
どうでしょう?
あなたの周りに、この病の人はいませんか?
もしかして、口癖にはなっていませんか?
この病を治す道はたった一つです。
自分が手放したものを取り戻してください。