第8回 あなたも低血糖?
「血糖」て何かおさらいしましょう。
血糖は血液中のあるぶどう糖のこと。これは体の細胞の主要なエネルギー源です。
これが多くなっちゃって、高血糖となり糖尿病になることは有名で皆さんも多少はご存知です。
でも最近、「低血糖」これに悩まされている人が多いことがわかってきました。
疲れやすい。
だるい。
食後眠い。
不安になりやすい。
イライラしやすい。
不眠や歯ぎしりや寝汗。
胃腸が弱くたくさん食べられない。
空腹になると耐えられない。
こんな症状は、みんな低血糖の原因であり、結果の可能性があります。
パニック障害と言われてた人が実は低血糖だったなんてことがあります。
なかなかピンと来ないでしょうから、説明しましょう。
体のエネルギー源は食事からと思われていますが、食事で賄える血糖値は実は2-3時間くらいです
その後は糖新生と言って自分の体の貯蔵から作り直していきます。
体にとって、エネルギー切れは命取りなので、すぐ取り出せるように、グリコーゲンという形で肝臓と筋肉に一時備蓄されており、血糖を維持します。その備蓄もなくなると、皮下脂肪から取り出されますが、これには時間がかかります。
このシステムがうまくいっていない人が驚くほど多い。
みんなエネルギー切れ。
あなたもそうかもしれません。
お若い女性が典型的なのですが、あなたが、痩せ型だったり、筋肉が少なかったとします。
すると、備蓄が少ないことがわかりますね。
ですから、糖切れを起こさなようにする必要があります。
だがしかし、その人が、パン麺・パスタや白いご飯が大好きだったとします。(大概好きなんですが・・)
こうした精製された炭水化物は、食べやすく、胃腸に負担をあまりかけずに吸収できます。
焚き火に藁をくべるみたいに。
一気に消化され血糖をあげるので、快感なんです。
しかし、消えるのも早く、急激に上がった血糖を下げるため、体は過剰にインスリンを出します。するとその後血糖が下がりすぎてしまいます。
エネルギー切れは危機的なので、体はグルカゴンやアドレナリン・ノルアドレナリン・コルチゾールなど慌てて血糖を上げるホルモンを出します。
こうして血糖の乱高下が起こり、ホルモンの浪費が起こります。
これがとても負担になり、疲労とイライラの原因になります。
さらには、早く血糖を上げようと、チョコレートやコーヒーなど、さらに急激に血糖を上げるものを取って、無理に体を駆動させようとします。
悪循環ですね。
女の子で言えば、月経に伴う不調が強く、パンやパスタが好きで、冷え性で不安で敏感。
男の子で言えば、いわゆるHSPか聴覚過敏などをもっていて、痩せ型で消化が悪く疲れやすい。
寝汗・悪夢・食いしばりなどがある人もこうしたタイプの方が多いようです。
ではどうしたらいいのか。
まず、できるだけ未精製のものをとってください。
そうすれば消化に時間がかかり、血糖はゆっくりと上がります。おまけに植物繊維やミネラルも取れ一石二鳥です。
炭水化物を減らし、脂質やタンパク質を増やすのもいい手です。
腹持ちがいいですよね。
ただし極端にすると、消化し切れず食べきれないので少しづつ。
あなたの不調の原因が、スイーツやパスタにあったなんて。
心の問題だと思っていたら、体の問題だった。
こんなこともあるのです。「低血糖」