第27回 「傷つかない」
「なんで、あの人はあんな傷つくことを言うんだろう」
「傷つけられたくないから、言い返せない」
「人を傷つける人は許せない」
人と付き合うなかで、「傷つけられたくない」から何も言えなくなり、「傷つけたくない」から、何を言っていいかわからなくなる人、たくさんいます。
どうして「傷ついて」しまうのか、そうならないためにはどうしたら良いのか。
ちょっと、お話ししたいと思います。
キーワードは「共鳴する」です。
さて、分かりやすく説明するために、あなたは一重瞼で、目の前にぱっちりお目々の人がいるとしましょうか。
ぱっちりさんが言います。
「まあ、あなたの目、切長でいいわねー。」
「ありがとう、結構気に入ってるの!」
これが共鳴です。相手のプラスに自分のプラスが共鳴して、大きくなります。
「うふふあはは」と言って、二人でお出かけ。
そんな感じ。
次は
「まあ、あなたの目、切長でいいわねー。」
「そお、私はあんまり。あなたはいいわね。」
これは非共鳴。相手のプラスに自分のマイナスが乗っかって打ち消され、会話はしぼみ、とぼとぼ歩いていく感じ。
今度は批判されたとします。
「あなたの目、もう少し大きければねー。」
「わかってるわよ、あなたに言われたくないわ。(ざけんな!)」
これも共鳴。相手のマイナスに自分のマイナスが共鳴して増強され、「2度と会うもんか!」と怒りがおさまりません。
最後に
「あなたの目、もう少し大きければねー。」
「そう?、私は結構気に入っているの。」
これは非共鳴。相手のマイナスに、自分のプラスが乗っかって打ち消され、
「ところでさあ」と、他に切り替えていく感じ。
さて、ここからが問題です。
「私」が「傷つく」のはどれでしょう?
傷つくんですから、相手が批判しているふたつですか?
でも答えは、自分が批判しているふたつなのです。
相手も自分も批判していると、増強されるので明らかですが、たとえ褒められたって、自分の中に強い劣等感やトラウマがあれば、それを思い出さされたことで、相手を恨んだり、傷ついたりするんです。
下手をすると、
「ああ言って私の目を褒めたけど、実は自分の目がぱっちりなことを言いたかっただけなんだわ。」なんて、褒めたことさえ、咎めることもあるのです。
分かりますか。
「傷つく」って、実は自分の問題なんです。
それに「共鳴」するから、てひどいことになるんです。
例え相手が傷つけようとしても、自分がそれに「共鳴」しなければ、それはそこで立ち消えて、簡単に受け流せることできるんです。
「おまれなんか生きる価値もない!」
と例え言われたって、
「えー、私はそうは思わないな。結構好きだし。」
と言えれば傷つかないんです。
自分にプラスの感情を与え、相手にもプラスの感情を与えていれば、プラスが共鳴しもっと嬉しくなるか、マイナスは打ち消されすぐ切り替えられるかのどちらかになるのが分かりますか?
「傷つかない」生き方って、実はそれだけです。