第14回 自分らしいということ
「自分に自信を持つにはどうしたらいいですか?」
この言葉、結構訊かれませんか。
皆さん、どう答えます?
「何かで、人より優れようとしないでください」
わたしは自信を持って、こうお答えいたします。
「もっと要領が良かったら」
「もうちょっと出来が良かったら」
「せめて人並みだったら」
ー自信が持てるのに。
これが大概の人たちの想いです。
確かに「人と比べて、期待通りにできていれば自信が持てる」って、
そういう生き方をしている人もいます。
でもそれってどうですか?
いつまで、でき続けるんですか?
できなくなったら、どうなるんですか?
自信がなくなったら、どうするんですか?
この考え人たちは、そうした恐怖を抱えて生きることになります。
お金でも・地位でも・美貌でも、それがあるときだけ自信があるというのは、
実はとんでもなく苦しい生き方なんです。
失うこと、前提ですから。
その恐怖ゆえに、とても地位が高かったり、とてもお金持ちになったりする人もいます。
でもそうやって生きてきて、失ってしまった人を見たことはありますか?
そういう人たちは、失ってしまったことを受け入れられず、
空威張りをして、ことさら横柄に生きるようになるか、
とんでもなく惨めで、人に隠れて生きるようになるか、
どちらかになってしまいます。
人生の終盤に、それってどうですか?
「そんなこと何もなくても、自信は持てますか?」
「はい、持てます」
「それって、どんな考え方ですか?」
「自分らしく生きる、という生き方です。」
「自分らしく??」
「自分らしい」って、皆さんどういうことでしょう?
今、あなたの身の回りにあるもの。
それは自分らしいですか?
自分らしい服を着てますか?
自分らしい話し方をしてますか?
自分らしい仕事を選んでいますか?
「自分らしいか?」と訊かれた途端、他人は関係なくなります。
ただ、自分を見つめて誰とも比べず、誰の指示も受けず、
「自分とは?」を問う行為です。
これにはめちゃくちゃこだわってください。
そうすると、今まであやふやだった、「自分」ができてきます。
「わたしはこれが好き」
「わたしはこうする」
「わたしにはそれはいらない」
「それがわたしらしいから」
ただこれだけ。
これが決まると、ただ「自分である」ことだけが重要となります。
そこに何の恐怖もなく、自然体でいる。
このことを「自分を信じる」と呼ぶのだと思います。
自信を持って生きてください。