第23回 あなたはどこにいるの?
苦手な相手・困った相手・嫌いな相手・・・
そうした相手と相対する時、どう振る舞ったらいいのか、みんな苦労します。
無視する・言うことをきく・キレる・我慢する・言うべきことを言う・・
色々やってみますが、なかなかうまくいきません。
相手に自分の言いたいことを飲み込ませよう・操ろうとして
自分もキツくなったり、怒鳴ったり、
もしくは平静を装うのにとても神経がすり減って、
結局相対するのが嫌なことに変わりはなかったり・・
言葉や振る舞い・・要は上っ面だけなんとかしようとしても、
ちっとも上手くいかないいーそう言う話なんです。
言葉や振る舞い、そうしたものは全てこころから湧き出るものです。
ですから、こころが「ふざけんな」「嫌いだ」「怖いよ」「馬鹿にするな」なんて
思っていると、それが表に出ればもっと揉めるか、もっと付け込まれるか、
まあそうしたことになってしまうので困るわけです。
それを抑えて取り繕うとヘトヘトになるわけです。
じゃあ、一体
どういう気持ちで臨んだらいいの?
ハイ
「上機嫌」な気分で臨んでください。
「ええ!大っ嫌いな相手に会うのに、そんな気分になれっこないよ!」
「見るだけで、ビビっちゃってとんでもない!」
「無理。生理的に無理。」
・・まあ、そうでしょう。
でも戦う時だって、交渉する時だって、
どうするか、よりどういう気持ちで向き合うか、が大切なんです。
行動を起こす時、それはすでに気持ちの結果です。
だから気持ちを作る練習をすることが必要なんです。
ではここで、「上機嫌」な気分になる一つの方法をオススメしたいと思います。
そのためには、まず質問です。
みなさんは普段、こころの中でどこにいますか?
こころの中で「自分」を意識してもらいます。
その自分はどこにいるか、見えますか?
イメージですからどんな荒唐無稽なところでも、
自分のイメージも千差万別でオッケーです。
人によっては、「小さくて膝を抱え、暗くて誰もいないところひとり・・」
とか「普通に自分の部屋のベットの上」とか、まあ様々です。
それがあなたの普段の居場所になります。
そこで味わう気分があなたの普段の気分ということになります。
ですから、「上機嫌」になるには、こころの中に「上機嫌」な気分になる
空間を作る必要があります。。
あなたか最も気持ちよく、リラックスできて至福を感じられるような
空間をイメージしてみてください。
現実にあろうがなかろうが、全く関係ありません。
そこがあなたのサンクチュアリ(聖域)です。
私の場合は、とても清らかで生き生きとした泉のほとりにいることが多く、
気が向けばその泉に潜ったりしています。
しっかりその情景がイメージできたら、こころの中では自分がそこにいたまま、
現実では他の人と話します。
こころはすごく気持ちいいところにいるので、話す態度も穏やかです。
うまくできるようになったら、こころの中の世界が主で現実が副、
言い換えれば自分のサンクチュアリにいながら、ゲームで「現実」という
世界を渡り歩くアドベンチャーをしているのだと捉えるのです。
すると、苦手な人・困った人・嫌いな人たちは皆そのステージで
クリアすべきボスキャラとなります。
「今度はこういうパターンのやつかぁー」
なんて呟いて、下手するとこころの中ではぽりぽりお菓子をつまみながら
どう攻略するか考えてるかもしれません。
そうすると、ボスキャラたちの「怒鳴り」や「嫌味」や「見下し」も気になりません。
自分は安全で気持ちのいいところにいながら、やっつけるのか、仲間にするのか、
逃げるのか、その場で一番いいと思う方法をすればいいのです。あなたらしく。
これは別に現実をないがしろにしているわけでは全くないのです。
ある意味世の中を遊びと捉えると、余裕も生まれ相手に巻き込まれず、
きちんと考えることができます。
下世話に言っても、相手が不機嫌で自分が上機嫌だったら、
上機嫌の勝ちだと思いませんか?
自分のこころの中にパラダイス(楽園)を作ることは、いつでも可能なんです。
これがわかると、外の世界に翻弄されてボロボロになるのではなく、
自分のこころの中のパラダイスを現実に作ろうと奮闘することになります。
外の世界がどうだろうとずっとパラダイスにいることも可能かもしれません。
問題なのは、普段のあなたの居場所です。
そのこころの中の居場所が、もしあまり心地の良くないものなら
なんとか模様替えをすることをお勧めします。
普段の居場所が至福の場所になれば言うことないですもの。
それには、今の場所を一つ一つ手放して変えていかなければいけません。
もし光もささず、どんな生き物もいないのなら、一筋の光と
その先に一輪の花が咲くことを許してください。
それはあなたにしか出来ない、どんなことにも勝る、大切なことなんです。