第18回 ないないづくし
「病気だから、何もできないんです。」
「お金がないから、旅行にもいけません。」
「旦那がうるさいから、ちっとも楽しくない。」
「やりたいことなんて、何もない。」
「私なんか、何にもできない。」
一人の方が全部言ったわけではないですが、こういう人は、
大概、出来ないことやれないことが盛りだくさんです。
「ないないづくし」
と、私は呼んでいます。
言葉にはパワーがあります。
きっと、皆さんの思っているより、ずっと力があります。
「言葉を発する」ということは、「世界に向かって宣言する」ということです。
そして、何より自分に対して、「そう確定する」ということです。
「自分に烙印を押す」ということなんです。
「出来ない」と自分で烙印を押しておいて、できるようななったり、
やれるようになるのは至難の技です。
誰かがあなたを助けようとしても、「出来ない!」とあなたが
クザビを打ち込んでいるので、どうにも身動き取れないんです。
ですからどのような状況でも、口に出すときは、言って何を望んでいるのか、
ちゃんと理解するんです。
よく、「出来る。」って言っておいて、出来なかったら恥だから、
「出来る。」って期待しといて、出来なかったらすごく傷つくから、
最初から諦める、っていう人がいます。
失望に、耐えられないんです。
だったら、失望なんか、しないんです。
じゃあ、「出来る。」って思えば、「出来る。」って言えば出来んの?
そうじゃあ、ないです。
もし私が出来ると宣言したからと言って、
明日、100メートルの世界記録をうち破れるわけではないんです。
まず、「あるある探し」をしましょう。
「ないないづくし」の人に戻りますよ。
なにも出来ないくらい病気なら、時間はたっぷりあるはずです。
その時間を使って、出来ることを探すんです。
お金が無くても、楽しめることを探します。
究極、頭一つあれば、楽しめるんです。
うるさい旦那はどうだっていいんです。
自分の機嫌は自分でとるんです。とれるんです。
「やりたいことは何もない。」んじゃありません。
やりたいことを諦めちゃったから、何もないんです。
思い出すんです。諦めないんです。
私は何にも出来ないんじゃなくて、自分の要求するレベルでは何にも出来ないんです。
そりゃいきなりレベルが高すぎるんです。
だったらレベルを下げるんです。
そしたらなんだって出来ます。
そこから始めるんです。
フウー!
やっと、「ある」ものが見つかりました!
そうしたら、少しづつそれを育てていくんです。
努力すれば、ほんの少しでも出来ていくんです。
その、ほんの少しを褒めていくんです。
決して、「それしか出来ないの!」と責めちゃダメです。
褒めて認めるんです。
「よおし!今日はこれが出来てよかった。明日はもっとこうしよう!」
ない物ねだりをするんじゃなくて、あるものを増やしていくんです。
そうしたら、ないところがちゃんと埋まっていくんです。
そうやっていくと、100メートルの世界記録を破れるようになるの?
それは、あなたの種次第、努力次第です。
だから、自分のこころの種をよく見てください。
その中に、必ずあなたらしい、あなたの望みが隠れているはずです。
それを探し出し、大事に育て、花を咲かしてください。
どんな花だって、あなたにとってそれは、最高にイカしているんです。